ナメクジいらっしゃ〜いの容器

ナメクジ退治 ビール実験 黒ビールかその他の雑酒(2)か」では、エビス黒サッポロドラフトワンをご用意してナメクジ様のお出でをお待ちしておりましたが、朝見たかぎりでは成果がありませんでした。ちょっと拍子抜けでした。

そんな話を別館でしたところ、kyotaro70さんからコメントを頂戴しました。彼女のサイトを拝見すると、ダンナ様がナメクジと格闘されているレポートがありました。なるほど、これによるとナメクジ様に引導を渡すには夜が良いようです。メモメモ・・・。

とはいえ、前回の実験では普通のビールも発泡酒もなく、黒ビールとその他雑種(2)を実験材料としましたので、これが原因だった可能性も否定できません。最近は忙しくて週末しかこんなことはできませんので、実りの多い追試としたいです。そのため今回は普通のビールのほか、ナメクジ退治用の薬品を用意した上での実験と相成りました。

普通のビールには、ナメクジ様に作りたての鮮度の良いビールを味わっていただくため、アサヒスーパードライを用意しました。また、駆除の薬品としては、「アース製薬ナメクジいらっしゃ〜い」を用意しました。駆除剤としては前回紹介した「ナメトックス」のほかにも「ナメクージョ」など、ネーミングに一ひねり加えてあるものが多いのですが、アース製薬の「ナメクジいらっしゃ〜い」を選んだ理由は3点あります。まず、箱のナメクジ様のイラストがかわいいです。2点目として捕殺の仕組みがいわゆるごきぶりホイホイ(●懐かしのチューブ式復刻版●復刻版はこちら)のようになっている点で、これならば子供がまちがって薬品を口にしてしまう危険性が減ります。そして3点目ですが、値段が一番安かったからです(最後はいつもコレです)。

前回ペットボトルを改造して作成した捕殺器にアサヒスーパードライを入れ、夜の7時頃、庭にセットしました。最近では7時くらいならまだ明るいです。庭を見渡したかぎりでは特に異常はありませんでした。

ビールに誘引されるナメクジ様たち

1時間後の8時頃に庭に出てみました。もう真っ暗ですので懐中電灯(マグライト)持参です。あまり期待せずに懐中電灯を捕殺器のほうに向けると、まっさきにペットボトルの入口付近で、入ろうか入るまいか悩んでるナメクジ様を1匹発見しました。その後、良く見ると入口にもう1匹、さらにペットボトルの外壁に移動中のナメクジ様を1匹、合計で3匹がアサヒスーパードライに誘引されていました。

すっかり気分を良くした私は、喜び勇んで家族に報告をしたのですが、窓から見ていた子供が「そこにもいる」とすぐ窓の下を指差しました。懐中電灯の灯りを当てると、確かに移動中のナメクジ様でした。普段、ナメクジ様などいない場所です。さらに子供は目が慣れてきたのか「そこにも、そこにも」と私を取り囲むようにナメクジ様を発見したのでした。その中には、喜び勇んで私が飛んできた時に見事に踏み潰されてしまったナメクジ様もいらっしゃいました。

なるほど、夜になるとナメクジ様はあちこちに移動して活動するのか・・・これには驚きました。昼間はナメクジ様の移動する姿などあまりみたことがありませんが、夜はコンクリートの上や砂利の上などでもかなり小気味良く移動するようです。移動スピードは予想外に速いです。

この状態を放置しておくのもつらいので、割り箸で1匹1匹捕殺することにしました。特に探すという行為はしませんでしたが、10分たらずで20匹ほどにご集合いただくことができました。昼間では考えられません。

右手で割り箸を持ち、左手で捕まえたナメクジ様を入れる容器を持つという体勢で作業したのですが、これがかなりスリリングでした。というのも左手に持った容器からは逃げ出そうとするナメクジ様がドンドン登ってくるので、これは定期的に確認して割り箸で下に落とさなければいけません。これを少しでも忘れてしまうと登ってきたナメクジ様が私の手に移ってきてしまうのです。昔、所ジョージが司会をしていた「ドバドバ大爆弾」という番組がありました。右手ではナメクジ様を捕獲しながら、定期的に容器の中のナメクジ様を落とさなければいけないということを繰り返していたら、この番組を思い出してしまいました(わかる人にはわかりますね)。

まだまだ捕まえることは可能でしたが、もうこの事実を知ってしまったら、手で捕まえるよりも「ナメクジいらっしゃ〜い」を使用するほうが効率が良いと判断しました。この駆除剤は3つの容器が入っていましたので、3つとも庭に設置し、その日の作業は終わりにしました。冒頭の写真のピラミッドのようなものがこの容器です。

さて、翌朝です。

ビールのほうですが水没したナメクジ様はいらっしゃいませんでした。夜には何匹も集まっていたのに朝にはいなくなっていたということは、やはり心配していた飲み逃げが行われたようです。もしかすると、黒ビールやその他の雑酒(2)でも同様に飲み逃げが行われていた可能性もありますので、こちらの結果からは普通のビール、黒ビール、その他の雑酒(2)にナメクジ様の誘引効果の優劣をつけることはできません。

「ナメクジいらっしゃ〜い」ですが、こちらは驚くほど効果がありました。3つを庭に点在させておきましたが、朝には容器の中と外で絶命されているナメクジ様は18匹もいらっしゃいました。ナメクジ様は絶命すると硬くなるんですね。塩をかけると溶けてしまうので、そんなイメージしかなかったのですが、薬剤で死ぬとニョロニョロ感が無くなり硬くなるようです。「ナメクジいらっしゃ〜い」の説明を見ると容器の中は逆斜面になっていて「二度と出られない」とありましたが、一部は外に出られた後、絶命されたようです。この薬剤、1ヶ月は効果があるということなので、もうしばらくこのままにしておくつもりですが、容器の中で絶命されたナメクジ様はそのままにしておくしかありません。使用上の注意には「獲れたナメクジを放置すると腐ったりカビがはえたりすることがありますので、直ちに廃棄し新しいものと交換してください」とありますが、まあ良いでしょう。個人的には入りやすくて出られやすい形にしておいて、容器の外で絶命してくれたほうが良かったかなと思っています。それならば、ナメトックス等の薬剤を使えば良いのでしょうが、薬剤がプラスチック容器で覆われていることで子供に触られる危険が減るので、それはそれで意味のあることです。

さあ、これで少しは新芽を食べられてしまう被害が減るでしょうか。これからが楽しみです。