
清瀬市郷土博物館で2005年6月4日〜6月19日に行われている「太田隆司ペーパーミュージアム」に行ってきました。
太田隆司さんは、清瀬市出身のペーパーアーティストで、平成7年からは雑誌「CG(カーグラフィック))」の目次ページへの連載が行われているそうです。平成14年にはテレビ東京の「TVチャンピオン」のペーパークラフト王選手権で見事優勝されているそうです。「〜そうです」が続きましたが、失礼ながら存じ上げませんでした。世間知らずの私は、清瀬出身の有名人としては村野武則さん、中森明菜
さん、釈由美子
さんくらいしか知りません。
私は清瀬市野塩図書館の掲示板でこの展示のことを知ったのですが、行って本当に正解でした。無料でここまで見ごたえのある展示はそうないです。
「ペーパー」という言葉から、行く前はよくあるペーパークラフトを想像していたのですが、展示会場に入ってびっくり。作品のほとんどがが厚みのある額に入っていて、それでいてとても立体的に見えるのです。それを見てまっさきに「これって
シャドウボックス
?」と思ってしまったのですが、冒頭の太田さんのサイトの説明を読むと「3Dアートとしては古くから、デコパージュやシャドウボックスが親しまれていますがそれらとは全く趣を異にするものです」と書かれていました。失礼いたしました。浅はかでございました。
さて、展示作品数は約80点です。今、思えばそんなにあったのかなあと思うのですが、一つ一つの作品には不思議な魅力があって、とても惹きこまれます。すべての作品には車が登場します。といっても、車に自己主張させようとしている構図ではありません。でも、それでいて自然と車が意味を持つように配置されています。素人ながら関心してしまうのでありました。
ある場面のシーンをそのまま切り取った形になっている各作品は、見る人によって色々な見方ができるようです。ある程度の車の知識がある私は、どうしても車が目に入ってきますが、7歳の娘は、すべての作品に犬が登場することを発見し、犬の動きを中心に物語を楽しんでいたようでした。細かい部分の描写が妙にリアルなので、作者の遊び(この言葉は不適切かも)を思いがけず発見したりすると得した気分になったりもします。例えば、ダイハツミゼットの作品などは、電車の中に行商のおばさんがさりげなく乗ってたり、ホームでは犬に話しかけている駅員さんがいたりするんですよ。これって、ルイ・マルの「地下鉄のザジ」や、明石家さんまの「心はロンリー気持ちは「・・・」
」を見ている時の心境にも似ています。
作品は外国のシーンのものもあるのですが、やっぱり私はミゼットとか、ホンダN360などの昔の軽自動車が登場する作品に郷愁の魅力を感じてしまうのでありました。中でも目を惹いたのがホンダステップバンのこれ。ガラス戸の向こうに半分だけ見えるステップバン(ステップワゴンじゃないですよ)。360ccのステップバンだからこそ土間に置けるんですよ。周りも見てください。見る人によって色々な感情移入がありそうですよね。すばらしい。
ちなみにAE86トレノを扱った作品もありました。これを見て郷愁に浸っている自分を感じた時は少し複雑な気分になりました。そんな、昔の車じゃないのに・・・。
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