ブログネタ
新作映画の話 に参加中!

大井サティ

埼玉県ふじみ野市にある大井サティ(SATY)の4Fにあるワーナー・マイカル・シネマズで「ALWAYS 三丁目の夕日」を観てきました。映画館で映画を観るのは「ファインディングニモ」以来。子供を連れて行こうとしたら食いついてこなかったので久しぶりの一人での映画となりました。学生時代は授業にも出ずに一人で池袋のシネマロサとかシネマセレサで安い映画を観ていましたが、それ以来なので一人で行くのも15年ぶりくらいでしょうか。

ワーナー・マイカル・シネマズは海老名に住んでいた頃に海老名サティで使ったことがありましたが、入ると薄暗い感じがディズニーランドを思い出させてくれてワクワクしてしまいます。でも、今回は映画が終わった後その薄暗さに助けられました。そうか、あの薄暗さは映画が終わった後の泣き顔を隠すためや、突然現実に戻させないための仕掛けだったんですね。実感しました。

さて、「ALWAYS 三丁目の夕日」の感想についても少し述べたいと思いますが、公開中なのでストーリーにはあまり触れないようにしたいと思います。どっと笑わせた直後にどっと涙が出てくるようなシーンが目白押しです。

話は昭和33年です。東京タワーの建設が話の中で時計の役割を果たします。私は昭和33年を体験していませんが、それでもいたるところに懐かしさを感じてしまいます。まだ戦争の傷跡も残っています。全体を通して感じたのは皆が生き生きとしていてうらやましいということでした。生活は貧しいです。でも、ハングリー精神やチャレンジに満ち溢れていて将来に夢があります。テレビがやってきては町中で喜び、冷蔵庫が来ては生活スタイルが変わるんです。吉岡秀隆さん演じる茶川竜之介の元に転がり込んできた「赤の他人」である古行淳之介の最後のシーンは物質的な豊かさだけが幸せでないことをよく表現しています。電気冷蔵庫の出現でうれしいそうな家族のシーンの直後に、悲しそうにリヤカーを引く氷屋さんの表情をはさむあたりからこの映画のテーマが見え隠れします。飽食の時代、「今何が欲しい?」と聞かれてすぐに答えられない現代人はとても多いように思いますが、これってとても不幸なことですよね。

公開前から話題になっていた昭和33年の風景は、もちろん絶品です。こういう実際には存在しない映像を実現することをVFX(Visual Effects)と言うのだそうですが、観ている側からすれば、それはそこに存在してます、まちがいなく。集団就職で掘北真希さん演じる星野六子が蒸気機関車C62で鉄橋を渡るシーンなど、感動です。これについては「ALWAYS 三丁目の夕日 映画制作部録」で種明かしがされていますので、ぜひお読みください。合成しているとわかっていても、そこに合成される当時の車や都電などはどうやったのでしょうね。あちこち探したのでしょうか。それだけでもすごいことです。車といえばシンボル的に使われていたダイハツミゼットがとても素敵でした。今日(2005年11月20日)の読売新聞日曜版に監督でらっしゃる山崎貴さんが「愛車物語」というコーナーにこのミゼットで登場しています。本当は映画で使われたミゼットは昭和34年のものなので昭和33年には存在しないそうです。だけど、このミゼットでないと生きてこないシーンはたくさんありました。車や機関車のほかにも画面に出てくるいろいろな小物すべてがとても細かいです。大掃除のシーンで一瞬写る黒電話の受話器の部分、昭和33年にあれがあったかどうかわかりませんが、あれは意識的に見せたんじゃないかとさえ思ってます。

昭和33年を知っていれば知っていたで楽しめる部分は広がるでしょうが、そうでなくても十分楽しめる映画です。鑑賞中、私の横には小学校1年生くらいの子が座っていましたが、最後までしっかり見ていました。ちなみに、今日日曜日15時からの回で400名くらい入ってたんじゃないでしょうか。

「男たちの大和」反町隆史と中村獅童か・・・」でも書きましたが、次は「男たちの大和」でしょうか。こちらはこちらで楽しみです。




Always三丁目の夕日 夕日町オフィシャルガイド Always三丁目の夕日 夕日町オフィシャルガイド