
西武池袋線秋津駅を出て北側に少し歩いたところに展望が開けている場所があります。ちょうどこのあたりです。
冬の朝などここを通ると遠くの山が見えて気分爽快です。その中に一つとても気になる山がありました。その山はちょうど所沢コーポラスの建物と重なるように見えます。直角三角定規を横に寝かせたような形で、少し不自然です。
常々もしやとは思っていましたが、やはりこれは武甲山でした。石灰石の発掘が行われている山です。昔は年々、山頂が低くなっていく山でした。幸い、今では山頂は固定されています。
学生時代、この武甲山にはよく登りに行きました。登山道入り口のある生川までは西武線の横瀬駅から歩くとだいぶ車道を歩かないといけません。でも、そこから先は普通の山道です。頂上には神社があります。でも、頂上から見た登山道とは反対側は断崖絶壁になっています。下のほうにはダンプカーが見えます。頂上を残すことにしたため、このような形になったのでしょう。直角三角定規と形容したのはこのためです。
この山の形がまさか秋津から確認できるとは思いませんでした。この確認にはカシミール3Dというソフトを使用しました。地形上の標高差を考慮してくれる優れものの地図です。山並みを立体的に表示してくれたり、どの山からどの山が見られるかを確認できたりします。富士山発見入門でも紹介されていました。無料で提供されています。公式サイトからダウンロードすることができます。でも、使用する地図は別途入手する必要があります。私は「カシミール3D入門」という本を購入しました。これだと、地図もCD-ROMに含まれていて便利でした。
ちょうど先ほどの展望ポイントから所沢コーポラス方面の景色を表現させてみました。すると、まさにそこには武甲山があったのでした。その手前には伊豆ヶ岳も見えるようです。
この武甲山の標高は長い間1,295mとされてきましたが、平成14年に1,304mに訂正されたそうです。どこまでも不思議な山です。そして、あれが武甲山だとわかった今、また久しぶりに登ってみたい気分です。