最近では、この季節になるとあちこちでカブトムシやクワガタが売られています。安いものでも500円、ミヤマなどだと何千円という値段が付けられていたりします(私の子供のころもミヤマは貴重種でした)。その上、日本にはいない種まで売られています。
もちろん子供達は買いたがります。
でも、どうも私は買うのには抵抗を感じます。子供の頃、自分の足で捕まえに行っていたからでしょうか。
確かに森自体が少なくなってきているのは事実です。ですから、私自身が自分でも採取できることを示さねばなりません。ということで、昼間のうちに清瀬市内、近所の森へ行って樹液が良い具合に出ているクヌギの木を見つけておきました。その時も、カナブンが2匹ほどいたので期待大です。
でも、だめでした。夜8時頃、子供達を連れて出かけて見ましたが、見つかるのはカナブンと樹液を吸う蛾と、ゴキブリばかり・・・。
あきらめて帰ろうとした時に、木を登って行くかたまりを発見。良く見ると、これが冒頭の写真のセミの幼虫(というのかどうかわかりませんが、羽化前のもの)でした。何年かの土のの中の生活を経て、地上に出てきたばかりです。
セミの抜け殻はよく見かけますが、抜け殻になる前の動いているものを見るのは初めてです。想像していた以上のスピードで登っていました。さすがに羽化を最後まで見ている時間はありませんでしたが、どんどん登っていく姿からは一生懸命さが伝わってきました。
がんばれ。
この近くでは、地中から出てきた時にひっくりかえってしまったらしく、仰向けになって足をばたばたさせている幼虫もいました。既にたくさんの蟻が群がっていて、かわいそうですが羽化できずに蟻のエサとなってしまうのでしょう。
これも自然です。
カブトムシやクワガタは見つかりませんでしたが、代わりに良いものを見られた、とある夏の夜でした。
私もセミの抜け殻は嫌になるほど目にしていますが、これだけ抜け殻を見ているのに、どうして中身の入っているのが見られないのだろう?と思っています。
この写真は、いいところで「つづく」が出てきてしまうテレビ番組のよう。ものすごくもやっとです。次にセミが出てくる写真をを期待してしまうのはきっと私だけではないでしょう。時間切れでは仕方ないですね。