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自殺予防 (岩波新書)

 日本の年間の自殺者の数が3万人を越えていると言います。この数は交通事故死の数の4倍以上だそうです。この狭い日本の国土の中で実に毎日100人近くの方が自ら命を絶っているいることになります。

 交通事故に関してはその数を減らすために色々な思索やキャンペーンを目にしますが、自殺についてはあまり聞いたことがありません。きちんと対策をとることで自殺者の数を確実に減らすことができるということが、本書では語られています。

 自殺に追い込まれる人は最終的には孤独を感じている人だそうです。また、精神的な疾患を発症している人、またはそれに近い精神状態である人が多いと言います。あまり知られていない事実です。だから、自殺者や自殺未遂者についてはそういう視点で見なければいけないのではないかと思います。

 自殺全般について広く有益な情報が綴られていましたが、次のことは誰もが知っておいて損はないでしょう。

 まず、「死にたい、死にたい」という言う人は死なないと言われていますが、あれは間違いであること。また、自殺する人はその遂行の前に周辺の人に何らかの助けを求めていること。それに対しては、きちんと、誠実に話を聞いてあげるだけでも良いそうです。

 周りから不幸を出さないためにも、こういう知識は若年層から教育に組み込んでいくのが良いのでしょうね。