iPhoneゃiPod Touchのアプリの話。

 最近、東京時層地図というアプリがおもしろいです。通常2500円のところが1500円という値段に飛び付いてしまいました。ポタチ(iPod Touch)のアプリに1500円も出したのは初めてです。でも、そのくらいの価値はあるかと思っています。

 どういうものかというと地図です。でも、普通の地図ではありません。年代別に複数の地図を切り替えられるのです。文明開化期、明治のおわり、関東地震直前、昭和戦前期、高度成長前夜・・・そしてもちろん現代も。

 例えば、今いる場所の地図を表示します。その後、その場所が昭和35年頃には何だったのか、戦前はどうなっていたのか、などがワンタッチで切り替えられる仕組みです。今いるこの場所が昔はあんなだったんだと想像することにより、過去から途切れることなく現代につながる一本の線を感じることができます。

 今いる場所だけを起点にする必要はありません。現代の地図をクルクルしながら気になる場所を過去にさかのぼることでも楽しめます。例えば、公園などは結構おもしろいです。昔は療養所だったんだ、とか、軍用施設だったんだ、などが一目瞭然です。現代の地図で妙に綺麗に区画整理されている場所も興味深いです。だいたい、昔は大きな施設があった場所です。

 昭和戦前期の地図は少し違った楽しみ方もできます。一部の地図が意図的に改ざんされているのがわかります。どうやら戦時中の標的にならないように作られたようです。例えば、淀橋浄水場は単なるため池のように書かれています。何か広い敷地が綺麗に区画整理されている場所は一つ前の地図に戻ると軍の施設や工場であったりします。歴史的な背景を感じさせる地図です。

 てな具合で、現代と過去を行き来しながら色々イメージを膨らませていると、通勤電車がタイムマシーンのように感じられます。お勧めのアプリです。