Pagoda

ペンシルベニア州にReading(リーディングではなくレディングです)という町があります。ここはアウトレットが有名で、あちこちにアウトレットモールが点在しています。工場だった建物がアウトレットに改造されていたりして、とても趣のあるアウトレットもあるのですが、それについては別の機会に紹介したいと思います。今回はこのReadingにある和風な建物(Pagoda)について紹介したいと思います。

このPagodaへは、ペンシルベニア州の近くの町出身の人に連れて行ってもらったのですが、それでも山への上り口を見つけるのは少し苦労しました。日本のように看板は無いし、カーナビも無かったので。

それにしても、こんな建物がアメリカの山の上にポツンと立っているのには少なからず驚きを感じます。その歴史は、かいつまむと次のようです。

Pagodaの鐘 1900年代の初めに、William Abbott Witman Sr.という方がこの一帯の山を買い取り石切を始めたのですが、これにより山の景観を損ねてしまいました。そこで、彼は、石切を止め、そこにリゾートホテルを作ることにしたのです。名古屋城の姿に魅せられていたので、それを真似て建物を建てたのでした。建物は1908年に完成しました。しかし、お酒を提供する免許が取得できずに実際にホテルとしては営業されませんでした。そして、1910年には別の人に売られてしまいました。さらに1年後にはReadingに寄贈されたようです。ラジオすら無かった時代には、ここから町の人たちにライトをチカチカさせることで、いろいろな情報伝達にも使われていたようです

Pagodaの一番上には、日本の鐘が安置されていました。1739年に日本で鋳造されたもので、1907年に、William Abbott Witman, Sr.によって購入されたものです。私自身でも、鐘に日本語の文字が書かれていることを確認できました。

それにしても不思議な体験でした。日本とはまったく関係のない場所に和風の建物が建てられ、その中には日本で鋳造された鐘まであるのです。町の警察の腕章にこのPagodaがデザインされていたりと、町のシンボルとしても機能しているのがうれしいですね。

  参考URL:http://www.pagodaskyline.org/pagoda/



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