私が毎週楽しみにしている「国際派日本人養成講座」のH16.9.19のメルマガの一節です。別に北朝鮮を馬鹿にしているわけではありませんが、かなりショッキングなコピーだとは思いませんか? アジア30カ国中で日本より英語力の低い国は北朝鮮しかないという事実にも、正直、驚かされます。

メルマガの中では、英語力低下の原因として「ゆとり教育」が挙げられています。この「ゆとり教育」の問題は数学力の低下だけでは無かったようです。英語教育の内容が会話重視に振られたため、日本人がそれまでできていた「読み書き」すらできなくなってしまったというわけです。たとえば、1989年の学習指導要領では507あった必修語数が1999年には100に減らされてしまっているのです。ちょっとびっくりしました。

私自身、このメルマガの考えにはとても共感しています。会話が大事なことは否定しませんが、文法は同じくらい重要です。日本語のように英語とはまったく異なる文法体系をしている言語を日常使っている人間が、英語を勉強するには、会話をする上でも文法は必須だと思っています。

私は在米中に会話は苦労しましたが、(^^; 読み書きにはそれなりに適用できたと思っています。あの時ほど、日本の文法重視の教育と受験勉強に感謝したことはありませんでした。また、正直なところ、私のような技術職の場合、会話よりも読み書きの能力のほうが大切でした。

小学生にも英語教育が始まったようですが、個人的にはあまり賛同していません。外国人に対するアレルギーを無くすためにはプラスに働くかもしれませんし、それはそれで大事なことなので、そういうことを意図しているのなら構いません。でも、ちゃんとした英会話を目的とするのなら、本当に効果があるのか、ちょっと懐疑的です。日本語できちんと自分の意見が言えるようになる勉強をしたほうが、後で英語でコミュニケーションする時のプラスになるんではないでしょうか。

英語が世界共通語として機能していることは否定できない事実ですから、日本人とて英語教育から目をそむけることはできません。ただ、会話を重視するばかりに今まで維持してきた文法力がなおざりにされるのであれば、それは本末転倒と言わざるを得ないです。

置いていかれないよう、私も勉強しなくちゃ・・・。

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