先月(2004年11月)の中旬、KmartによるSearsの買収が発表されました。これには驚きました。私の中のKmartのイメージは写真の通りあまりぱっとしないものだからです。これはニュージャージー州のNorth Plainfieldにある店舗です。
この合併により、会社の名称としてはSearsが残るようで、数百のKmart店舗はSearsに変わるそうです。とはいえ、それ以外の店舗は今までどおりの名称での営業です。
KmartもSearsも既に100年以上の歴史を持ち、小売りでは老舗の部類に入ります。どちらも新興の小売りに苦しめられていたのは同じで、ある意味、弱者連合ではあるのですが、規模の上ではWal-Mart(ウォルマート)、Home Depot(ホームデポ)に続いて第3位の地位に躍り出ます。
Kmartは2002年1月にチャプターイレブン(日本の会社更生法や民事再生法)を適用して一度、倒産しています。私のKmartのイメージからすれば、失礼ながらこれは順当なのですが、一部の情報に基づく主観ってのは怖いですね。私の知らないところで、Kmart SupercenterやBig Kmartといった綺麗で大きく、食品も扱うようなKmartもあるようです。ハワイやグアムにもあるようなので、案外、日本人にはなじみが深いのかもしれません。
実は写真のKmartは私にとって思い出のお店でもあります。初めて返品を体験したお店だからです。アメリカでは商品の返品が普通に行われてます。日本人の感性からしたら、そんな返品は許されないだろうというような返品でも認められます。私の場合、値札を見間違えて、広告掲載ではない商品を買ってしまったのでした。お店を出たところでそれに気づいたので、もちろん未開封の状態での返品です。ですから、返品といってもかなりかわいい返品です。返品したい人たちの列に並んで待ってる時は「何か聞かれるのかな」とちょっとビクビクしましたが、「返品したいんですけど・・・」と言うと何も言わずに事務的に処理してくれました。大きいお店はどこもそうでしたが、返品する人たちが列を作っているのはすごいと思います。
今回の合併劇に対して、市場は好意的に受け取ったようで、株価は上がったそうです。今後、この合併のメリットがどう生かされていくかが楽しみです。とはいえ、この目でそれを確かめることはできないですけど・・・。(^^;
実は、上の文章は何日か前に書いたものなのですが、これを書き込もうとした今日(2004年12月7日)、以下のような記事を見つけました。
これによると、ダイエーのスポンサーとして、Kmart/Searsが名乗りを上げるよう、最終調整をしているとのことです。なんか、びっくり。KmartとSears自体が合併手続き中だというのに、ダイエーの話にからんでくるとは・・・。こちらも目が離せなくなりました。