先日、2回目の人間ドックを受けて来たのですが、昨年受けた再検査についても書き残しておくことにしました。大腸X線検査(注腸検査)です。簡単に言うと肛門からバリウムを注入してレントゲン撮影する検査です。(既に1年以上前の出来事なので一部いい加減な記憶に頼った記述があります。)

初めての人間ドックでまさかどこかに異常があるとは思っても見ませんでした。だから、結果説明の時に便潜血陽性で大腸の再検査を受けておきましょうと言われた時はさすがに目の前が真っ白になりました。それでも、指示通り薬局でダルムスペースという検査食を買って帰ったのでした。薬局の人も「ほとんどの人が異常なしですよ」と笑ってましたが、こちらとしては笑えませんでした。

検査日までは悶々として日々を過ごしました。現に祖父は大腸がんで亡くなってますし、すべてを悪い方へ考えてしまうのでした。

検査の準備は前日から始まります。検査食による味気ない食事で空腹感に耐えなければなりません。何がかっこ悪いって、職場での昼食まで検査食を食べることです。検査食のレトルトパックと食器持参で会社に行きました。

夜はマグコロールプルゼニドのダブル下剤を飲みます。これで翌朝にはお腹スッキリのはずなのですが、朝を待たずに第一陣がやってきました。その後は定期的に波状攻撃をくらいました。その頃でしょうか。異様な寒気を感じ始めたのは・・・。空腹になると寒く感じるという現象はそれまでも体験したことがあったのでそれだろうと思っていたのですが、どんどん気だるさも加わり、朝にはすっかりダウンしてしまいました。

ちょっとおかしすぎます。体温を測るとなんと38.5度ありました。体はめちゃくちゃだるいのですが、今日の検査をキャンセルするとまた検査食からやり直しになってしまいます。それだけは避けたかったので這うように大宮シティクリニックまで行きました。

病院ではちょっと熱がありますとは伝えておきましたが、「今日は止めておきましょう」と言われるのは嫌だったので頑張って平静を装いました。そして、肩の辺りに腸の動きを止める注射をされ、呼ばれるのを待ちました。

大腸X線検査といっても、検査機材は胃のバリウム検査を同じ機械で行われます。違うのはバリウムが口から入るか肛門から入るかの違いだけです。胃の検査の時は最初立ったままの状態から始まりますが、大腸の場合は最初から横になります。台に横になってふと横を見ると肛門に挿入されるであろうパイプが何本か転がっていました。検査を受けるのは私だけはないようです。

肛門へのパイプの挿入は特に痛みも無く終了しました。ただこのままだとパイプが抜けてしまうので肛門内で何か膨らませるようです。「抜けないようにちょっと風船を膨らませますね」という言葉と同時に肛門内で風船が膨らんだようです。特に違和感も痛みもありませんが、これでパイプを引っ張っても抜けないようです。

その後はバリウムと空気が入れられ、技師の方の言葉に従って体を右に向けたり左に向けたりしました。空気を入れられると苦しい思いをする人もいるようですが、私は特に感じませんでした。既に熱で朦朧としていたかもしれません。大腸に一通りバリウムを塗りつけると撮影も終わりとなります。

検査後、バリウムと空気を出そうとトイレに入りましたが何も出なかったと思います。腸の動きを止める注射が効いていたからでしょう。

結果は特に異常なしでした。自覚症状のない人も入れると日本人の3人に一人は痔だそうで、この痔のせいで便潜血が陽性になる人が多いようです。翌年も便潜血が陽性になるようなら内視鏡の検査をしましょうということで終わりになりました(結果的には1年待たずに内視鏡の検査も受けることになりました。それについてはまた別の機会に)。

熱のせいで這うようにして帰宅すると、熱は40度を超えていました。これはおかしいと近所の山本病院に行くと、鼻水からインフルエンザの検査をしてくれ、見事にA型と認定されました。タミフルを処方されたせいか、翌朝には平熱に戻っていました。予防接種を受けていたのとタミフルのおかげで軽めに済んだのだと思います。

話が前後しますが、検査を終えてみると、便潜血が陽性になったからといってあまり悲観的になることはないように感じました。注腸検査は話のネタにもなるので、私と同じような境遇でこの文章にたどり着いた人はあまり暗くならずに検査を受けて欲しいと思います。


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