マンハッタンのハドソン川沿いにイントレピッド博物館というのがあります。1943年から31年間、アメリカ海軍で活躍した空母イントレピッドがそのまま博物館になったものです。レイテ海戦で日本軍とも戦ったそうです。
この中に写真で有名な硫黄島の擂鉢山に星条旗を立てる米兵の像がありました。
のちにピューリッツァー賞も取って世界的にも有名なJoe Rosenthalの写真がモチーフとなっています。イントレピッド博物館のウェブサイトにある説明によるとこうなります。
海軍の芸術家Felix DeWeldonがこの写真に基づいて像を作り、その像は戦費調達のために全米を回ったそうです。像は有名になり、アーリントン墓地にもっと大きな像が作られました。戦争が終わるとDeWeldonが作ったオリジナルの像は朽ちていったわけですが、ニューヨークのコレクターRodney Hilton Brownによって発見され、博物館で修復されたということです。
ベースとなった写真は、見栄えを良くするために後からヤラセがあったということですが、911の事件の時にも確か消防士たちによって星条旗が立てられたといった話があったように思います。いかにもアメリカらしいと感じるのですが、どこかでうらやましいなあと思う気持ちもあります。
この硫黄島の擂鉢山に星条旗を掲げた米兵の一人の息子が書いた「硫黄島の星条旗
」という本があります。彼の父親は生前、硫黄島について何も語らなかったと言います。この本はいつか読んでみたいとは思っているのですがなかなか手が出ません。昨年夏(2004年夏)、この本がスティーブン・スピルバーグとクリント・イーストウッドによって映画化されると発表がありました。もしかしたら、本より先に映画になってしまうかもしれません。