ランサップ800

先日、職場の産業医の先生から呼び出されました。1月に受けた人間ドックの結果面談であることはすぐにわかりましたが、予想していなかったことを言われました。

ピロリ菌に感染しているようです。

ピロリ菌は正式にはヘリコバクター・ピロリと言い、その名の通りらせん状の細菌で、胃の幽門部を根城としています。従来、酸度の強い胃の中には細菌など住めないという考えが一般的でしたが、このピロリ菌は特別なバリアを作ることでこの定説を覆したすごいやつです。

小学校に入るくらい前までに親から経口感染されると考えられているそうで、それ以後の年齢では感染しないようです。

このピロリ菌が胃の中にいると慢性胃炎を発生することが多く、一部は胃潰瘍や十二指腸潰瘍に移行するようです。さらに慢性胃炎(萎縮性胃炎)は胃がんの素地にもなるとのことなので、「ピロリ」などという可愛い名前の割には、それなりに悪い細菌のようです。私の場合、特に胃炎の自覚症状はありませんでしたが、ピロリ菌感染の話を聞いてからは胃がムカムカし始めました。これは、「病は気から」の良い例です。

感染を調べる方法は複数ありますが、私の場合、人間ドックの血液検査で感染が判明しました。人間ドックの結果シートをもらった時に、「HP抗体が陽性であるが、上部消化器官に異常が無いため問題なし」のような記述があったのですが、「問題なし」ということで特に意識していませんでした。ところが、実はこれがピロリ菌に感染しているということだったようです。

このピロリ菌ですが、薬による除菌が可能です。既に別の病気などで使用されている抗生物質を少し多めに連続して1週間飲むことで除菌効果が得られるそうです。成功率は90%近いようです。産業医の先生からは除菌を勧められました。

胃潰瘍か十二指腸潰瘍があれば保険適用で除菌できるそうですが、それ以外は自費(9,000円くらい)での除菌となります。潰瘍が無ければもちろんのこと、胃がん患者でも潰瘍が無ければ自費だそうです。

便がゆるくなる等、若干の副作用が出る可能性もありますが、この除菌をしておくことで胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんのリスクが軽減できるのならば受けておいて損は無いと思いまして、薬を処方してもらいました。

その薬が、写真にあるランサップ800です。従来からある薬をピロリ菌除菌のためだけに使いやすくパッケージしたものです。1日1シートで、1週間分の7シートが1つの包みになっています。1シートは朝晩で半分に分かれていて、飲む薬を間違えないように封入されています。見た目からは薬というよりもサプリメント といった印象です。

朝晩欠かさず1週間飲まなければならず(中途半端に飲むと耐性菌を生み出す可能性もあるのでマイナスの効果を生むと思います)、その間の飲酒はご法度であるため、付き合いで飲酒がある方などは、飲み始めるタイミングをうまく調整する必要がありそうです。私も飲み始めたばかりですが、朝晩にカプセル4つに錠剤2つはなかなか強烈です。

せっかく飲むのですから、これで除菌できれば良いなあと思っているところです。ヨーグルトハチミツなどにも除菌作用はあるようですが、やはり抗生物質が一番でしょう。飲み始めたばかりですが、何か変化があればまたコメントしたいと思います。

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