スーパービバホーム埼玉大井店に行った時のことです。あそこのお店はフードコート等を除けばペットの持ち込めができるため犬同伴で行くことが多いのですが、先日は家族が買い物中にその犬と一緒に店舗の敷地外を散歩してみました。
その時、ふと目に付いたのが上の写真にあるバス停です。停留所の名前は「研究所前」。この名前にはそれほど驚きません。スーパービバホーム埼玉大井店のある場所は、東燃総合研究所のあった場所です。我が家のカーナビの地図は古いのでビバホームでは検索できず、東燃研究所と入力しなければいけません。このことはビバホームのほうでも理解しているようで、アクセス方法のページには「当店名もしくは東燃研究所を目安にお越しください」と書かれています。だから、バス停の名前はこの名残なのでしょう。
それにしても見るからに寂しげな停留所です。ついつい吸い寄せられてしまったのですが、近づいてみたらさらにびっくりしました。
なんと、バスが1日に1本しか来ません。平日の朝8時3分に1本だけで土曜日や日曜日は1本も来ません。バスの行き先は上福岡駅です。さらに道路の反対側を見回したところこの停留所と対になる停留所が見つかりませんでした。でも、それはすぐわかりました。「東燃循環」と書かれているように、どうやら上福岡駅を基点にする循環バスだからのようでした。
それにしても1日1本というのはどう考えてもおかしいです。だって、朝のバスに乗って上福岡駅に行った人は次の日の朝にならないと帰って来れないんですよ。
こういうことは近所の人に聞くか、バスを運行している東武バスウエストに聞くか、はたまた東燃OBの方々に聞けば有益な情報が得られるのでしょうが、そこまでする気はありません。少しだけネットで調べてみました。
実は今回の謎に答えてくれるような情報にはめぐり合えなかったのですが、ネット上で時刻表が公開されているのでこのバス停が現役であることは間違い無さそうです。また、すぐ近くには別のバス路線は走っているようです。だから、朝出て行った人が翌日にならないと帰ってこられないということは無さそうです。良かったですね。
ただ、一部では深まった謎もありました。例えば、この近くには「東燃住宅前」という停留所があったらしいのですが、この停留所は「中央4丁目」と名前を変えたようです。「研究所前」はどうしてそのままなのでしょう。また、朝8時3分に研究所前に来るバスは時刻表を見ると7時58分に上福岡駅を出るようなのです。時間にして5分。そしてまた5分ちょっとかけて上福岡駅に戻るんだと思います。予想外に短いバス路線ですね。この路線にはどんな人がなんの目的で乗るのでしょう。特に研究所前で乗り降りする人がどんな人なのか気になるところです。
ということで、マニアでなくても気になるバス停のお話でした。
不思議な停留所・・・なのですが、案外この手の停留所はあちこちにあります。
恐らくこの路線は「免許維持」という形で残されているためだと思われます。廃止してしまうと、突然需要が増えたり、この停留所を経由するほかの路線が出来た場合に、この停留所の前後は免許を申請する必要がないのですね。ですので、この路線も実際に利用する人はいないか、いても1日1人とか(その1人は地元の人ではなく、物好きの方が多い)そんな状態になるわけです。利用者がいなくても、残すだけの理由があるようです。
こういう路線の中には、土曜日だけ1往復とか、休日のみ1便とか、ひどいのでは1年に1日だけ運転というのまであります。ファンの方だとそれをわざわざ乗りに行く人もいたりするわけですが・・・
停留所名を変更ないのは、1日1便だけの停留所のためにわざわざ変える費用を惜しんだのかもしれませんね。