所沢航空記念公園内にある、所沢航空発祥記念館へ行きました。日本の飛行場で始めて飛行機が飛んだ地を記念して、平成5年に作られた施設です。
飛行機やヘリコプターが展示されているスペースのほか、飛行機が飛ぶ原理を解説した機器、フライトシミュレータなど飛行機好きな人にはたまらない展示となっています。
開館したばかりの頃に一度入ったことがあります。今回、10年以上ぶりに行ったことになりますが、昔もこんなに展示物があったっけ、というのが久しぶりの感想です。充実しています。
記念館のすぐ近くには東京航空交通管制部があるのですが、館内には平成4年までそこで使用されていた管制施設も展示されています。ここでなつかしいキーボードを見つけました。
これです。まだメインフレームコンピュータ全盛の時代で、ユーザが操作するキーボードがTSS(Time Sharing System)端末と呼ばれていた時代です。キーのストロークが深く、キータッチ時の音には高級感があります。一字一字、意識しながら押し込む感じで、今のようにキーボードの上で軽やかに指が踊る感じはありません。
おもしろいのはエンターキー(リターンキー)で、テンキーよりもさらに右側に設置されています(上の写真だとキーは外れてしまっていますが)。昔は、エンターキーを押すということは、手元で打ったデータやコマンドをメインフレームに「送信」することを意味します。時間でコンピュータが課金されるようになっていれば、その一押しでお金がかかるわけですから、少し押しづらくして、一度考える時間を与えていたのかとさえ考えられます。
レーダー画面のような装置の前に設置されていたキーボードでは、さらにエンターキーが押しづらくなっていました。キーボードの一番右上の小さなキーです。レーダーに関する操作では間違いが許されないからでしょうか・・・。まったくの推測ですが。
今となってはエンターキーは小指で押される存在になってしまいました・・・。コンピュータのコストが下がるに従って、操作の面でも大きく変化があったということでしょうね。
少し前に株式の大量発注ミスというのがニュースになりましたが、こういうのを防ぐためには意図的に使いづらい操作にして、考える時間を与えるという方法もあるんじゃないかと考えたりしました。
もし同じ日だったら偶然ですね。