ブログネタ
e-Japan に参加中!

 e-Taxに対する最後のコメントからこれまで電子申請の追加体験はありませんでした。パスポートの電子申請を駆け込みで行おうとも思ったのですが、東京都は未対応でした。

 ところが、ここに来てひょんなことからアマチュア無線の開局申請を電子申請にて行いましたので記録しておきたいと思います。

 アマチュア無線を行うには、試験に受かって取得する無線従事者免許証と、それ以後実際に無線局を開局するために申請して免許される無線局免許状の二種類が必要です。無線従事者免許証は、終身免許なので一度取得すれば再申請は不要です(私自身、最初に取得した免許証の顔写真には12歳の私が写っています)。無線局免許状は5年おきに更新しなければならないのですが、昭和57年から平成14年まで更新してきていた免許状をそこから更新していませんでした(こちらでも書きました)。最近、またアマチュア無線機を手元に持っていても良いと思い、再申請することにしました。

 アマチュア無線にはコールサインと呼ばれる呼び出し符号が割り当てられます。これは再免許を受けずに一定期間経つと別の人に再割り当てされる仕組みです。でも、まだ誰にも割り当てられていない場合、再免許時に以前のコールサインを希望することが可能です。私はこれに該当します。紙での申請時にはそのコールサインを使用していたことの証明として、過去の免許状のコピーを添付することになっています。今回の電子申請ではその辺も含めて体験してみることにしました。

 前置きが長くなりました。まずは環境設定です。総務省の申請ではJRE 1.4.2_10が前提とあります。まずは、手動設定の説明に従ってJREのインストールから行い、ユーザ登録に進みました。でも、ユーザ登録時に実際に住民基本台帳カードによる署名を実行しようとすると「公的個人認証サービス利用者クライアントソフトをインストールしてから・・・」というエラーになってしまいました。

 いろいろと試したのですが、よくわかりません。どうも、私のPC上には他にも色々なバージョンのJREがインストールされていて、前提とするJREが使われていないようです。仕方がないので、インストール済みのJREをいったんすべてアンインストールし、「総務省 電波利用 電子申請・届出システム 環境設定プログラム」を使用しました。これはJREのインストールからその後の設定までまとめてやってくれるソフトでした。その結果、これを使ってユーザ登録まで無事、実施することができました。

 いわゆるこれが、縦割り行政の弊害として問題となっているJREのバージョン問題かと思います。少しネットを検索してみたところ、例えば法務省は総務省とは異なり、1.4.2_11となっていました。省庁毎に申請前にJREのインストールをやり直していたら大変なことになってしまいます。何か良い方法はないものでしょうか・・・。という話をどこかでしたところ、コントロールパネルからこのJRE切り替えができるという話を聞きました。でも、実際に試してはいません。

 次は実際の申請です。ウェブ上からインターネット申請アプリケーション「アマチュア局インターネット申請」をダウンロードして展開しました。あとは、このアプリケーションに従って画面を遷移させながらデータを入力していけばよいです。でも、各画面で何を入力すればよいのかわかりにくいです。ヘルプ画面などはありません。私は、PDFの申請用紙のに付いていた書き方見本と無線機の説明書にあった書き方例をお手本にしました。これが無ければかなり苦しんだと思います。

 技術基準適合証明番号の入力欄では少し悩みました。私の購入した無線機の技術基準適合証明番号は02KN342だったのですが、アプリケーションの入力欄は記号部と番号部の2つに分かれています。片方だけに入力するとエラーになったので、02KNまでを記号部に、342を番号部に記入しました。その結果、技術基準適合証明番号は、02KN00342と表示されるようになってしまいましたが、このままとしました。

 そして、最後の最後まで悩んだのは周波数情報入力欄でした。すべての項目に入力したつもりでも「空中線電力を入力してください」のエラーになってしまうのです。もうあきらめようかと思った時に、画面にスクロールバーが出ているのに気づきました。なんと、入力欄が画面の下に隠れていただけでした。

 最初に書いたように、私の場合、昔のコールサインを再利用したいので旧免許状のコピーを添付しなければいけません。電子申請時の手順は特に提示されていませんでしたので、HP Photosmart 3210aでスキャンしてPDFファイルにして添付書類としてみました。

 申請手数料は4,200円です。紙で申請すると4,300円なので100円安くなりました。これは向こうからメールで連絡があった後、オンラインバンキングで納入するそうです。クレジットカードが使えれば便利なのですが、残念です。

 使ってみた第一印象です。環境構築からかかった時間を考えると、正直なところ、紙で申請したほうが楽だったように思います。特にそう感じさせるのは、この電子申請では、免許状の返信用に切手を貼った返信用封筒を別途郵送しなければいけないからです。これがなければ申請はすべて電子的に終えられ、とてもスマートなのですが・・・。なかなかうまくは行かないものです。

 電子申請は終わりました。でも、これがきちんと受理されるかどうかはまだわかりません。機会があれば、続報としたいと思います。