JR中央線や西武国分寺線が走っている国分寺駅は思いのほか大きいです。丸井があったり、すぐ駅横には大きなマンションがあったりしてにぎわっています。
普段は西国分寺駅乗換えなので降りることは無いのですが、とある日に国分寺駅を降りて散策してみました。まずは、殿ヶ谷戸庭園です。
駅前にある都立の公園で入場料がかかります。入場料がかかると少し敷居が高くなってしまうのですが、園内には湧水地もあるということで入ってみました。
この公園の成り立ちをパンフレットから一部引用させていただきます。
この庭園は、大正2年から同4年にかけて、後の満鉄の副総裁江口定條氏が別邸として設け、赤坂の庭師「仙石」の手によって造られました。昭和4年に、三菱財閥の岩崎彦弥太氏に買い取られたのち、津田鑿の設計により本館、茶室(紅葉亭)などを追加整備し、和洋折衷の回遊式林泉庭園が完成しました。昭和49年に東京都が買収するまで、岩崎氏の別邸として利用されていたものです。
やはりキーワードは国分寺崖線でしょうか。このあたりはこの国分寺崖線、通称「ハケ」が湧水地となっていて、この後行った真姿の池湧水群などもこれにあたるようです(別の日に扱います)。
話を殿ヶ谷戸庭園に戻します。
縦長の庭園は北側の駅よりに一つ入り口があるだけです。だから、ぐるっと周る必要がありますが、窓口の人が「ゆっくり周っても20分くらいですよ」と言うよう、確かに小さな庭園です。まさにお屋敷の庭といった感じの場所です。
それでも国分寺崖線上にあるためか、起伏に富んだ公園でした。低いところには次郎弁天池というのがあって、そこが湧水地でした。ここも東京の名湧水57選の一つです。
湧水がたまる池には滝もありましたが、さすがにこちらは水を循環させているのでしょう。
ちなみに、この池の水は野川に流れ込むそうです。
簡単な資料館もありました。この庭園の成り立ちや、庭園ないで見られる四季折々の植物などが説明されていました。
この日の話は、また別の日にお鷹の道や真姿の池湧水地へと続く予定です。
東京都に売却されるまで岩崎氏の別邸とは知りませんでした。
昔の記憶では、なぜか万年塀に「米帝粉砕」「訪米阻止」の落書きがあり、後年、三菱グループの物件で全共闘グループが書いたものだと判りました。
国分寺崖線沿いの日立中央研究所も戦前は財閥系の別邸だったところです。