坂戸在住の人にどこか見晴らしの良い所は無いかと聞いていたら出てきたのがここ「世界無名戦士の墓」でした。
越生駅から少し上ったところにあります。ここです。
私が行った日は天気予報では晴れの日でしたが、毛呂山町に入るあたりから天候がくずれ雷雨にひょうが降る最悪のコンディションになってしまいました。傘も無かったので雨に打たれながらの拝観となりました。
「世界無名戦士の墓」の名前もすごいですが、建物もその名に恥じぬ荘厳な作りです。どことなくハワイのアリゾナ記念館を思い出させる形です。この「世界無名戦士の墓」については近くにあった案内板からの説明をそのまま載せておきます。
世界無名戦士の墓
所在地 越生町大字越生
世界無名戦士の墓は、昭和二十九年に建てられた慰霊塔であって、太平洋戦争で世界各地に散った戦没者の遺骨が土に埋もれているのを悲しみ、彼我の別なく戦没者を供養するために建立されたもので、建立にあたっては越生町を中心に多くの人々の浄財が寄せられた。
塔の正面は東京を向いて建てられ、晴天には都心の高層ビル群や関東平野などを一望できる展望地となっているため、大観山とも呼ばれている。毎年五月十日に、慰霊祭が宗派を超えて行われ、大勢の人々が参拝に訪れている。
また、この付近から西山国有林、大高取山にかけて「コシダの群落地」があり、これは埼玉県の天然記念物に指定されている。
昭和五十八年三月
埼玉県
というものだそうです。これだといまいちよくわからないのですが、越生町教育委員会のサイトによると「納骨堂には200余柱の霊が眠っています」とあり、越生町役場のサイトには「世界60余ヶ国。251万柱の英霊が安置されています」とあります。さらに謎が深まりましたが、実際に納骨されているのは200余柱だけれども、その建立の目的は全世界の戦没者を供養するということでしょうか。いずれにしても、日本人だけでなく、死者に対しては差別することなく暖かく接する日本人の死生観が現れているように思います。東村山の平和観音同様、このような考え方ができる日本人に生まれてきたことを誇りに感じます。
越生駅から車も通れる車道を少し登ったところが広場になっています。そこからは写真の階段を上ります。長い階段です。途中に慰霊碑などが並べられていて、なんとなく気分は天国への階段です。
建物の上が展望台になっています。でも、あいにくの天気で何も見えません。本当であれば、上の説明にもあるように東京方面にかなり良い展望があるそうです。残念なことをしました。
それにしても、東京は全世界の戦没者に見守られ、いや監視されているんですね。この世界無名戦士の墓、どの程度知られているのかわかりませんが、もう少し知名度が上がっても良いですね。