最近読んだ2冊の本について簡単に記録しておこうかと思います。
まずは、「ホンネで動かす組織論」(太田肇著、ちくま新書)です。どなたかのブログで拝見して(思い当たる方については検索させていただいたのですが見つかりません。ごめんなさい)気になっていた本です。組織につきものの「ホンネとタテマエ」、これが組織運営にどう影響していて、そして近年どう変わってきているかがわかりやすくまとめられています。
誰もが容易に自分の立場になって理解することのできる事例が挙げられています。例えば、サービス残業。もちろんすべてがそうだとは言わないまでも、その一部は「やる気をアピールするための残業」であると推測しています。なるほど、思い当たる人や気持ちが浮かんできます。また、こんな見出しも時々新聞で見かけたりします。「好況につき、夏休み返上で工場フル稼働。うれしい悲鳴」でも、うれしい悲鳴をあげているのはきっと上層部の人だけじゃないかという考えはその通りだと思います。
こんな感じに身近な話題を切り口に話が進められているのでとてもわかりやすく、述べられていることも理解しやすかった本です。
最終的に、流れとして「開かれた成果主義」について簡単に説明されています。でも、実は、このあたりがいまいちしっくりこなかったので、別の著書に期待する部分です。
宇宙誕生100万分の1秒後の謎 大きさのない粒子からすべては始まる (じっぴコンパクト)
そして、もう1冊が「宇宙誕生100万分の1秒後の謎」(延與秀人著、じっぴコンパクト)です。
ものを小さく小さくしていくと、最後は原子というものになると学校の授業でならったかと思います。それをさらに小さくしていくとクオークというものになるのだそうです。そして、そのクオークを知るということが、壮大な宇宙の始まりと大きく関係しているというあたりになんか夢を感じます。
この手の本は簡単に書かれていても、どこか何となく理解した気分になって先に進むということがよくあります。そして、最終的にはよくわからないまま終わったりもします。それでも、また手を出して読んでみたくなるのは、語られていることが日常生活とはかなり乖離したスケールの話だからではないかと思います。
宇宙の始まりと言われているのがビックバンです。これから100万分の1秒後にはクオークがちらばった状態になり、1万分の1秒後には陽子、中性子が誕生します。でも、原子が誕生するのは38万年後です。そして、最初の星が誕生するのは4億年後ですから、なんというスケールなのでしょう。
日常生活から少し気分転換したい時にはもってこいの本です。