日本の国境 (新潮新書)
日本の国境 (新潮新書)
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 どうも読書感想文は苦手です。しばらく本の話題は書かないことにしていました。ただ、あんな情けない事件が起きてしまったら書かないわけにもいかないかなと紹介するのが、この本。

 日本財団に勤務する著者が日本の海についてわかりやすく説明してくれる「日本の国境」です。

 だらだら私が書くよりも本を読んでもらった方がわかりやすいと思うので、ポイントを少しだけ。

 日本が島国です。だから陸続きの国境はありません。隣国との境は海上を介してます。ということは誰もが知っています。ところが、実は日本は意外と広いのです。北は択捉島、南は沖ノ鳥島、東は南鳥島、西は与那国島。領土沿岸の基線から200海里までの排他的経済水域の広さでいえば、なんと世界で6番目の広さです。おそらくこの事実は知る人は少ないでしょう。

 そして、この海を守るのが1万人ちょっとの海上保安官となります。海上自衛隊ではありません。海猿の映画を見るまでも無く、使命感にあふれた人たちが日本を守っているのだと思います。

 尖閣諸島が中国の領土であったという歴史的事実は一切なく、日本の領土であることもわかりやすく説明してくれています。しかし、一方でそういう領土であっても、竹島のように実効支配されてしまって時間が経つと既成事実もできやすくなってしまう事実にも触れられています。

 何をすべきか、考えさせられる本でした。