今、日本でWindows Phoneが欲しいと思ったら通常どうしたらよいのでしょう。auのIS12Tを最後に日本ではWindows Phoneが無くなってしまいました。逆に世の中ではモバイルの重要性が高まりつつあります。
少し前からNokiaのLumia 930という機種が気になっていました。時々チェックしていたら、3月にマイクロソフトがLumia 640という機種を発表してくれちゃいました。CPUパワーやカメラなどの機能は930に劣るものの、コストパフォーマンスが高いのが魅力です。海外からSIMフリーの機種を買うことは可能なので画面とにらめっこしてます。
などと楽しいことを考えてはいますが、現実は厳しいです。日本の電波法では国内では使えません。許されるのは外国のキャリアで契約された携帯電話をローミングとして使うことだけです。技適マークも取得されていないのでWi-Fi接続もダメです。これは携帯電話に限ったことではありません。日本のWi-Fi機器は技適マークを受けなければ国内で合法的に使うことはできません。例えば、ビジネスマンが日本に出張してきた際、母国から持ち込んだPCが日本の技適を受けていなければ合法的にWi-Fiを使ってネット接続することはできません。
電波は有限なものなので、勝手に電波を出されてしまったら大事な通信に妨害を与える可能性があります。だから技術適合という考え方があるのはよくわかります。しかし、そもそも国際標準に沿っていなければ携帯電話もWi-Fiも使えません。これら用途について気になるのは送信出力くらいで、オフバンド(許容された周波数帯から外れた送受信)という考え方は無いと思います。誤解を無く言えば、今すぐに厳格に処罰の対象として取り締まったりしたら大混乱になる領域だと考えています。
そんな状況を知ってか、昨年の夏前から状況が少しずつ変わってきています。東京オリンピックに向けて外国からの訪問者にそんな不便は与えられないという「おもてなし」の精神、 「SAQ 2 (サクサク) JAPAN Project」がそれです。今回の携帯電話の話題に関して言えば、外国から持ち込んだ携帯電話に国内SIMを刺すことを可能にし、Wi-Fiの利用も許容しようとしていました。
そして、その検討結果が先月末に総務省のサイトに公開されました。「総務省 規制の事前評価書(外国から持ち込まれた無線設備を使用する無線局の一時的な運用を可能とする制度の整備)」(PDF)です。私の理解が正しければ、国際ローミングが可能な機種であれば国内のSIMを使うことが可能、Wi-Fi機器も国際基準に従っていれば持ち込みから90日以内の使用が可能となるようです。
完全に外国からの訪問者だけを対象とした規制緩和ではありますが、大きな一歩かと思っています。
話をWindows Phoneに戻します。国内のメーカーが参入を検討しているという話が聞こえてきています。それはそれでうれしいのですが、今後、日本にいる人も日本に来る人も気持ちよくWindows Phoneを使うためには、マイクロソフトがLumiaシリーズで日本の技適を取得して、SIMフリー機種を国内販売してくれないかなと考えています。アップルがiPhoneやiPadでやってるように・・・。
http://blogs.technet.com/b/bpj/archive/2015/05/25/our-secret-weapon-onenote-for-sharing-collaborating-and-assessing.aspx
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1505/25/news114.html