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清瀬の自宅から車を走らせてわずか20分。すぐ近くの産直販売所にはよく足を運んでいたというのに、これほど素晴らしい場所があるとは今の今まで知りませんでした。

訪れたのは、埼玉県三芳町にある「三富今昔村(さんとめこんじゃくむら)」。

ここは単なる「自然が残る森」ではありません。かつて「所沢ダイオキシン問題」という大きな試練を乗り越え、再生された「里山」です。実際に現地を歩いて感じた驚きと、この場所に刻まれた歴史について綴ってみたいと思います。

負の遺産から「サステナブルな森」への大転換

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私と同世代の方なら、1990年代末にこの地域を襲ったダイオキシン騒動を覚えていらっしゃる方も多いでしょう。当時、周辺の産廃業者の焼却炉から出る排ガスが問題視され、風評被害も含めて地域は深刻な状況にありました。

しかし、三富今昔村を運営する石坂産業は、そこから劇的な転換を図りました。焼却炉をすべて解体し、「燃やす」ことから「再資源化(リサイクル)」へと舵を切ったのです。さらに、不法投棄の山だった周囲の雑木林を長年かけて清掃・整備し、かつての美しい武蔵野の里山へと再生させました。

現在では、リサイクル率98%を誇る最新鋭のプラントを、この広大な「くぬぎの森」が包み込んでいます。まさに「負の歴史」を「希望の未来」へと書き換えた場所なのです。

親子で、そして愛犬と一緒に楽しめる里山


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村内に入ってまず驚いたのは、その整備の行き届き方です。手入れの届かない原生林ではなく、人の手が加わることで命を繋ぐ「里山」としての美しさが随所に感じられました。

子供たちが元気に遊べるエリアには、本格的な「ミニSL」が走っています。森の中を走り抜けるSLの姿は、小さなお子さんを連れたご家族にはたまらない光景でしょう。自然の中で遊びながら、環境について学べる場としても理想的だと感じました。

また、愛犬家にとってもここは天国です。屋内施設などを除けば犬と一緒に歩けるエリアが非常に多く、ドッグランも併設されています。 今回は我が家の愛犬も一緒に連れて行きましたが、落ち葉の感触を楽しみながら、生き生きと散策する姿が印象的でした。近場にこれだけ愛犬とゆったり過ごせる質の高いフィールドがあるのは、嬉しい発見です。

産業と自然、そして祈りが共存する不思議な風景


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村内を歩いていると、少し不思議な感覚に囚われます。 森のすぐ隣には巨大な産廃施設が鎮座し、ダンプカーが次々と列をなして行き交っています。その無機質な産業の最前線を、緑豊かなサステナブルな森がぐるりと囲んでいるのです。

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さらに驚いたのは、敷地内に神社が併設されており、静かに参拝できる点です。技術、自然、そして精神性。本来なら相反するような要素が、この三富の地では不思議な調和を保っています。このコントラストこそが、今の時代に求められている「共生」の形なのかもしれません。

近くに住んでいるからこそ、一度は訪れてほしい

車で20分という至近距離に住みながら、これまでこの場所を知らずにいたことが少し残念なほど、充実した時間を過ごせました。おそらく私と同じように、近隣に住んでいながら知らないという方は多いのではないでしょうか。

かつてのダイオキシン問題を風化させるのではなく、それを乗り越えて、今の私たちが何をすべきかを体現している三富今昔村。

週末のちょっとしたお出かけに、あるいは愛犬との散歩に、ぜひ一度足を運んでみてください。最新のリサイクル技術と、美しく再生された里山の空気に触れることで、日常の景色が少し違って見えるはずです。