
連日ニュースでは「メジャーの大谷(大谷翔平選手)」の驚異的な活躍が報じられていますが、今回私が訪れたのは、もう一つの大谷。富山県が世界に誇る絶景スポット「雪の大谷」です。
ちょうど東京では最高気温が30度を超えたという5月の真夏日。そんな汗ばむような日に、私は一面の銀世界へと足を踏み入れてきました。
憧れの光景と、今年の積雪事情

観光ポスターや写真などで、バスよりも高くそそり立つ雪の壁の横を人々が歩いている光景を見たことがある方も多いでしょう。「あれは一度は行ってみたい」とずっと思っていた念願の場所に、ついにやってきました。
今年は全国的に降雪が少なかったそうで、最高地点の雪の壁は「12m」。例年より4mも低いそうです。しかし、実際に目の前にすると12mでもビル4階建て相当。見上げるほどの圧倒的な高さで、その迫力は健在です。 5月だというのに、ふと見上げるとその雪の壁の上をスキー板を抱えた人が歩いていたりして、「ここは本当に日本なのか? 今の季節はなんだっけ?」と不思議な感覚に陥ります。
雪の大谷ってどこにあるの?(意外な事実)

さて、この「雪の大谷」、実際にはどういう所にどんな風にあるのか。実は行ってみて初めて知ったことがたくさんありました。
場所は立山黒部アルペンルート内、美女平から室堂までを走る「立山高原バス」の路線上にあります。日本最高所の駅として知られる標高2,450mの室堂ターミナルから、なんと歩いてすぐのところにあるのです。 写真だけ見ると、雪深い山奥を何時間もトレッキングするようなイメージを抱きがちですが、実際には雪など一切ない、綺麗に除雪されたターミナルの舗装路から歩いてすぐ。このギャップがなんとも不思議です。 もし、あの広いバスターミナルの駐車場部分を除雪しなかったら、あの12mの高さのまま雪に埋もれているのでしょうね。
どうやってこの壁を作っているのか
ちなみに、一面真っ白な雪原の中から、どうやってこの雪の壁の間の道(道路)を正確に開通させているかご存知でしょうか?
現在ではGPSを活用し、ブルドーザーとロータリー除雪車が連携して少しずつ雪を削り飛ばしながら進んでいくそうです。かつてはGPSなどなく、コンパスと勘だけを頼りに掘り進めていたというのですから、大自然を切り開く技術と先人たちの苦労には頭が下がります。
上記の動画を見ると、壁を美しく仕上げる姿にプロの仕事を見ました。
インバウンドの熱気と、寒くない雪山

現地はとにかくインバウンド(訪日外国人)の観光客で大賑わいでした。
雪の壁には記念に文字が書かれていることが多いのですが(雪だから落書きにならず、すぐに溶けて消えるのでセーフなのでしょうね)、よく見てみても日本語の文字は見つけられないほど。世界中からこの不思議な光景を求めて人が集まっていることがわかります。
そして一番驚いたのは、「まったく寒くない」ということ。 東京が30度超えの日だったせいもあるかもしれませんが、標高2,450mで周りを雪に囲まれているのに、日差しが暖かくポカポカしているのです。雪山=極寒というイメージが見事に覆されました。
おわりに
メジャーリーグで大活躍する大谷選手も素晴らしいですが、今しか味わえないこの不思議な別世界「雪の大谷」も、それに負けず劣らずの大迫力でお勧めです。 雪と舗装路のコントラスト、そして初夏の陽気の中での雪景色。まだ行ったことがない方は、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
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