アメリカでは、郵便局でも、税金の支払いでも、交通違反の罰金支払いでもクレジットカードが利用できたので、カードを使用することが多かったのですが、ちょっとした買い物では現金を使っていました。しかし、クオーター(25セント硬貨)という半端な硬貨になかなか馴染めず、最初のうちは小銭を出せるような時でもついつい、10ドル紙幣や20ドル紙幣で払ってしまい、どんどん、細かな硬貨が貯まっていきました。
そんな時に教えてもらったのが、このコインスター(Coinstar)です。写真は、ニュージャージー州のRaritanという町にある「STOP&SHOP」というスーパーマーケットで撮影したものです(今調べたら、こういう名前のスーパーだったんですが、当時はこんな名前じゃなかったような気もします・・・)。
このコインスターですが、簡単に言ってしまえば、小銭をお札に両替してくれる機械です。手持ちの小銭を機械の受け皿に流し込むと勝手に枚数を計算してくれて(FAQによると毎分600枚だそうです)、最後に合計金額の書かれた紙が出てきます。まるでパチンコ(スロット)のようですね。
この両替は等価交換(?)ではなくて、合計金額からCoinstarの手数料が差し引かれます(FAQによると8.9%だそうです)。私が利用した時は、その手数料差し引き後の金額は、そのスーパーでの買い物にしか使用できないと思い込んでいたため、買い物の支払いの一部にそれを充てたのですが、どうやらレジにて現金にも換えてもらえるようです。
日本の場合、一度に入れられる枚数に上限はあるものの、銀行のATMが硬貨の入金を受け付けてくれるので、こういう機械の需要はないのでしょうね。私がお世話になっていたChase Manhattan銀行のATMでも入金はできましたが、機械的に金額を読み取るのではなく、どちらかというと翌朝、銀行員が出てくるまでの貸し金庫のような存在でした。アメリカでの銀行への入金は小切手がメインだからだと思うのですが、入金伝票を手書きして小切手か現金とともに封筒に密封します。そして、それをATMに入れるのです。現金ならば、翌朝、行員が手続きしてくれるまで口座には入金されませんし、小切手の場合は、その小切手が振り出し元の銀行で処理されるまで口座には入金されません。
こんな違いがあるからこそ、Coinstarのような機械が出てくるのでしょうね、きっと。