毎日がレビュー

埼玉県所沢市出身で東京都清瀬市在住の人間がどうでもよいことを書いてます。毎日毎日がおさらい、レビューです。トラックバック、コメント、リンクいずれも大歓迎。

おすすめの本

「日本の国境」 山田吉彦著

日本の国境 (新潮新書)
日本の国境 (新潮新書)
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 どうも読書感想文は苦手です。しばらく本の話題は書かないことにしていました。ただ、あんな情けない事件が起きてしまったら書かないわけにもいかないかなと紹介するのが、この本。

 日本財団に勤務する著者が日本の海についてわかりやすく説明してくれる「日本の国境」です。 続きを読む

「旅と病の三千年―旅行医学から見た世界地図」 濱田篤郎 著

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旅と病の三千年史―旅行医学から見た世界地図

 この本とは大宮シティクリニックにて出合いました。なぜか、待合室にこの本が山積みされていて、ご自由に持って行ってください状態になっていたので、これ幸いに頂戴してきた本です。

 ただ、しばらく活字を読む気になれず、また題名からも興味を持てなかったのでそのままにしてありました(すみません)。

 最近、読んだのですが、この本には今まで知らなかった世界が広がっていました。「旅行医学」という言葉がキーワードです。

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「鈍感力」 渡辺淳一著

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鈍感力

 「鈍感力」、まずこのネーミングに興味が引きます。一般的はマイナスであると思われている鈍感をプラスとして扱おうとしています。最近は、ネットで本を買う人が多くなったせいか、気を引くネーミングの本が増えましたね。

 そして、著者が「失楽園」や「愛の流刑地」の著者である渡辺淳一氏であるといえば読んでみたくなるのが普通です。

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「佐賀のがばいばあちゃん」島田洋七著

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佐賀のがばいばあちゃん

 流行の本ですね。読んで見ました。その後、「がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!」と「がばいばあちゃんの幸せのトランク」についても読みました。

 正直、これまでの島田洋七さんの私の中でのイメージはあまり良くは無かったです。調子よいことをペラペラしゃべって漫才ブームでB&Bで売れ、儲かったお金で所沢市の松ヶ丘にお宅を構え、所沢市内のスターレーンの近くには「まぼろし軒」というラーメン屋まで作ってしまう、調子よさだけが先行していました。この本に書かれているようなバックボーンがあったとは存じ上げませんでした。

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「私は戦友になれたかしら」 小野田町枝著

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私は戦友になれたかしら―小野田寛郎とブラジルに命をかけた30年

 先日、小野田寛郎さんの「たった一人の30年戦争」という本を読みました。フィリピンのルバング島で戦後30年間、残置諜者として任務を遂行した人です。

 この小野田さんは帰国後、ブラジルに移住して牧場経営を行います。そのブラジルでの30年間の苦労をともに過ごした奥様、町枝さんが書かれたのが今回の「私は戦友になれたかしら」という本です。

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「武士道」解題 - ノーブレス・オブリーシュとは 李登輝 著

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「武士道」解題―ノーブレス・オブリージュとは

 前々から気になっていた本なので読んでみました。

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「たった一人の30年戦争」小野田寛郎 著

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たった一人の30年戦争

 ずっと気になる存在であった小野田さんの著書を読みました。ものすごく頭の良い人ですね、きっと。文章も読みやすく主張も一環しています。

 小野田寛郎さんといえば、戦後30年にわたってフィリピンルバング島に残置諜者として潜伏し、任務解除の下命をもって日本に帰還された人です。1974年に日本に帰ってきた時、私はまだ小学校に上がる前でしたが、子供ながらに報道は覚えています。

 この本は1995年に書かれた本なので既に10年以上前の本です。戦後30年をルバング島で過ごし、それから20年後に、当時やその後の事を織り交ぜながら書かれた本ということになります。

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「公安警察の手口」 鈴木邦男 著

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公安警察の手口

 先日、同じ著者の「愛国者は信用できるか」を読みましたが、今度は公安警察に関する本です。新右翼と称される著者であれば公安警察に関する知識も一般人より上であろうと思い、興味が沸いた次第です。

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「ある北朝鮮兵士の告白」 韓景旭 著

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ある北朝鮮兵士の告白

 なんだかんだいっても北朝鮮の実情がどうなっているのかはとても気になるところです。これまでも時々読んでましたが、今回はこの本です。

 中国朝鮮族を研究されている西南学院大学国際文化学部教授である著者が、中国で知り合った脱北者から聞いた話を本にしたものです。その名の通り自ら告白する文体であるため、とても伝聞を読んでいるとは感じません。

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「自爆テロリストの正体」 国末憲人 著

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自爆テロリストの正体

 なかなか人目を引く題名の本です。9.11の事件を語るまでも無く、イスラム原理主義者によるテロはよく発生します。なんとなく、抑圧された敬虔なイスラム教徒がどうしようもなくなってテロに走るようなイメージが先行していますが、これが大きな誤りであることを取材に基づいて実証しようとするのがこの本です。

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「愛国者は信用できるか」 鈴木邦男 著

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愛国者は信用できるか

 題名に惹かれて読んでみました。鈴木邦男氏といえば、一水会を作った方で新右翼の代名詞のような人です。とはいえ、いわゆる左翼の人とも交流があって幅広く活動されていると思います。

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「好かれる方法 戦略的PRの発送」 矢島尚著

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好かれる方法 戦略的PRの発想

 PR会社の認知度とはいかほどのものなのでしょう。アメリカの大統領選じゃなくても、日本の総選挙でも既に活躍しているご様子。どうやら、前回の自民党圧勝でも有名になったそうです。そんなPR会社のひとつプラップジャパンの社長である矢島尚氏による本です。著者は日本でPRの仕事に携わって既に40年だそうです。知らないだけでこれまでの日本でもPR会社は存在していたようです。

 本当はノウハウ本のように見えるものはあまり読む気が起きないのですが、このプラップという会社はキシリトールや、タマちゃん騒動に一役買っていたと書かれています。これって気になりますね。なります、なります。

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「重大事件に学ぶ「危機管理」」 佐々淳行著

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重大事件に学ぶ「危機管理」

 時々テレビに出ていたのを見ていましたが、失礼ながらこの佐々(さっさ)氏がいまいちどういう人なのか知らずにいました。何年か前に「連合赤軍「あさま山荘」事件」を読んだ時に、彼がこの事件の現場指揮を執った人だと知りました。その後、数ある大事件の裏には常に彼の名前があったことも知りました。そんな著者の「重大事件に学ぶ「危機管理」」を読みました。

 ビジネスマンを読者と想定して書かれているのだと思います。悪く言えば、ビジネスマン向けのハウツー本とも言えます。でも、普通その手の本はうんちくを並べてあるだけで読む気にもなれません。その点、本書の著者には人並みはずれた危機管理の体験があります。その体験に基づいて実話が各所にちりばめられています。どちらかというとノンフィクションの読み物のように楽しむことができました。

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「戦争の話を聞かせてくれませんか」 佐賀純一 著

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戦争の話を聞かせてくれませんか

 「戦争の話を聞かせてくれませんか」という文庫本を読みました。もともと、平成6年に出版された「戦火の記憶 いま老人たちが重い口を開く」という本を改題したものです。

 著者の佐賀氏は茨城県土浦市で診療所を営むお医者さんです。元々、近隣の人たちから話を聞き集めて文章にするということをされていたようですが、この本に出てくる人たちも皆、著者の患者さんであったり、その知り合いの方であったりです。彼らが語る戦争体験の言葉をとても忠実に文章にされています。

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「オウム事件はなぜ起きたか 魂の虜囚 (上下)」 江川紹子 著

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オウム事件はなぜ起きたか 魂の虜囚〈上巻〉

 麻原彰晃こと松本智津夫被告の死刑は確定したものの、このような大きなニュースでもなければマスコミにオウムが登場する数は極端に減りました。とはいえ、名前は変わったり、分裂騒ぎを起こしたりはしているものの、オウム真理教の流れは現在もそのまま残っています。

 この事件は風化させてはならないものです。オウムといえば必ず名前の出てくる江川紹子さんの本、文庫本2冊を読みました。

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「北方領土」上陸記 上坂冬子著

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「北方領土」上陸記

 上坂冬子氏の「北方領土」上陸記を読みました。私の小さい頃はもっと北方領土返還運動が盛んだったように思うのですが、最近では残念ながらあまり大きな盛り上がりを見せていません。この本は、「上陸記」とは言うものの、ビザなし渡航に関する記述はその一部で、北方領土全般について書かれています。この本を読んで、北方領土の歴史的な経緯から現在の状況まで一通りを知ることができるかと思います。

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「寺山修司 過激なる疾走」 高取英著

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寺山修司

 寺山修司というのは何者なのだろうと常々思いつつ、この歳まで来ました。名前は知っていて、例えば「書を捨てよ町へ出よう」なんてことを語った人であることくらいは知ってました。一応、天井桟敷も知ってました。でも、それ以上のことは何も知りません。

 本書は寺山修司のスタッフをしていた著者が寺山修司について語った本です。

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「複合大噴火」 上前淳一郎著

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 「複合大噴火」という本を読みました。これまでもこの著者の本では「洞爺丸はなぜ沈んだか」とか「太平洋の生還者」などを読みましたが、どれも私好みです。最近の本は読んだことがありませんが。

 著者自身があとがきで「われながら風変わりな本を書いた」と言っているよう、不思議な感じのする本です。事実に即して話が進められているのですが、物語を読んでいるような気分になります。

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「美しい国へ」 安倍晋三 著

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美しい国へ

 正式に、安倍晋三さんの自民党総裁選出馬表明がありました。新聞やニュースによれば、次期日本の総理大臣は安倍さんでほぼ決まりだそうです。記者会見でも「美しい国、日本。」と題する政権構想を発表したそうですが、その安倍さんが7月に書いた本「美しい国へ」を読みました。

 私は安倍さんが好きです。さまざまな発言が私の考えと一致するからです。非常に期待しています。今回、改めて彼のビジョンを知っておきたくて、この本を手に取りました。

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「セブン・イヤーズ・イン・チベット―チベットの7年」ハインリヒ・ハラー著

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セブン・イヤーズ・イン・チベット―チベットの7年

 映画化されてブラッド・ピットが主演をしたので日本でも話題になりましたが、その原作本を読みました。

 オーストリア出身の著者は、インド滞在中に戦争が勃発し、収容所に入れられます。しかし、自由を求め脱走を企てます。中国に駐留していた日本軍に助けを求めようとしていたようです。二度目の脱走で、チベット入りします。そして、そこでチベットが中国に侵略されるまで過ごします。その記録をつづったのがこの本です。

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「がんというミステリー」宮田親平著

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ガンというミステリー

 「がんというミステリー」という新書を読みました。

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秘録・陸軍中野学校 (畠山 清行 著/保阪 正康 編)

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秘録・陸軍中野学校

 陸軍中野学校について書かれた本を読みました。日本の陸軍が諜報謀略の特殊技術を教えるために設立した学校です。戦後30年も残置諜者としてフィリピンのルバング島に残った小野田寛郎氏がこの中野学校の卒業生だと知り、気になっていた機関でした。

 この本は、昭和46年に番町書房から刊行された「秘録 陸軍中野学校」(正・続、畠山清行著)の二冊がベースになっています。保阪正康氏がこの合計60章からなる本から28章を選び出したものが今回読んだ文庫本です。

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「ヤバい経済学」 スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー著 望月衛訳

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ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

 シカゴ大学の教授スティーヴン・D・レヴィットと作家でジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーによる本です。職場の方に貸してもらい読みました。

 アメリカではベストセラーになった本で、2005年に最もブログで論じられた本にもなったそうです。副題に「悪ガキ教授が世の裏側を探検する」とあるように、データに基づき普通であれば見過ごしてしまうような相関関係や因果関係を見出し、驚くような結論を導き出してくれます。

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「明日の記憶」(荻原浩 著)と渡辺謙さん

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明日の記憶

 渡辺謙さん主演で現在公開中の映画「明日の記憶」の原作本です。映画も見に行きたいのですが時間的に難しいので、原作本を読みました。

 既に表紙は渡辺謙さんと樋口可南子さんになっていました。本を読んでいると、頭の中には二人が出てきて演じてくれます。これは「博士の愛した数式」を読んだ時と同じです。

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「ドキュメント 東京のそうじ」 山根一眞著

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 何気なく図書館で手にとって読んだ本「東京のそうじ」です。東京という大勢の人が住む場所で、たくさんのゴミや不用品が誰の手によってどのように処理されているか、緻密な取材によってわかりやすく書かれた本です。もともと最初に発行されたのが1987年12月なので今から20年近く前の話です。だから、今も同じ方法で行われているのかどうかはわかりません。逆に今はどのように処理されているのか調べてみたくなる内容です。

 複数の話から構成されています。6つあって、「新幹線のそうじ」「国際線旅客機のそうじ」「糞尿のそうじ」「犬猫のそうじ」「浮浪者のそうじ」「競馬場のそうじ」です。

 「新幹線のそうじ」と「国際線旅客機のそうじ」については、なるほど大変な作業であることはよくわかったものの、そうじそのものが何となくイメージできてしまうだけに特に感動したりはしなかったのですが、その続きにはびっくりしました。「糞尿のそうじ」と「犬猫のそうじ」です。

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早わかり「イスラム」 島崎晋著

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早わかり「イスラム」

 世界各地で起きている紛争は宗教がからんでいるものが多いです。良し悪しは別にして日本のように宗教が生活と密接にかかわらない国に住んでいると、そういう紛争の原因がよくわからないのも事実です。

 ユダヤ教とキリスト教とイスラム教は同じ流れで発生したものだということを少し前に別の本で読みました。例えば旧約聖書はすべての宗教で聖典とされていますし、イスラム教では、イエスも預言者の一人として認められています。

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「博士の愛した数式」 小川洋子著

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博士の愛した数式

 この本は映画化されたのでご存知の方も多いと思いますが、私も「男たちの大和」を見に行った時の映画館の予告編でその映画の存在を知りました。

 「ぼくの記憶は80分しかもたない。」寺尾聡さん演じる博士からは宇野重吉さんの面影も感じられ、その演技のすばらしさが予告編から伝わってきました。私の世代の寺尾聡さんといえば、GSの「サベージ」ではなく西部警察の刑事であり、「ルビーの指環」です。そのイメージが変わったのが黒澤明監督の「」や山田洋次監督の「男はつらいよ」での演技を見た時でしょうか。

 まあ、ともかく映画を見たいと思っていたのですが、タイミングが合わずDVD待ちです。仕方が無いので、小説を読みました。

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「サービスの達人たち」 野地秩嘉 著

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サービスの達人たち―ヘップバーンを虜にした靴磨きからロールスロイスのセールスマンまで

 モノ作りの職人の場合、彼らが作ったモノは形として残ります。でもサービス業の場合、それがありません。著者は、そんなサービス業のプロたちの技術を記録しようとこの本を書いたそうです。でも、編集者は別の視点からこの本を捉えていました。都市に住む人たちのセンスを表現しようと考えたのだそうです。確かにサービス業は人の集まる都市でなければなりたちません。

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「こんなに面白い大宇宙のカラクリ」 ニ間瀬敏史・山田亨 著

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こんなに面白い大宇宙のカラクリ―「すばる」でのぞいた137億年の歴史

 何気なく手にした本の冒頭には宇宙を撮影したカラー写真が何ページに渡って紹介されていました。それぞれの説明は本文中で行われていますが、説明を読まなくても、これらの写真を見ているだけで宇宙の神秘を感じることができます。

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「経済ってそういうことだったのか会議」佐藤雅彦・竹中平蔵 著

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経済ってそういうことだったのか会議

 いつごろからかこの本のことは気になっていたのに、読む機会が無くここまできてしまいました。「だんご三兄弟」の佐藤雅彦氏と大臣の竹中平蔵氏が経済について対談するという異色の組み合わせにとても興味をもったことを記憶しているので、2002年に文庫化された時にその本の存在を知ったのかもしれません。

 私が読んだのもその文庫版です。文庫版では、最初の対談にはない「会議 その後」という章が付け加えられています。この追加された部分での竹中氏の発言は以前よりもやわらかな表現が多く、やはり大臣ともなると発言に気を使うのかなと、少し意地悪な勘繰りもできます。

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「三十八度線」佐々木祝雄 著

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 「三十八度線」という本を読みました。

 著者の佐々木祝雄氏は、文坪という場所にある朝鮮住友軽金属勤労部長の職にあった時に終戦を迎えました。日韓併合により、当事、朝鮮半島は日本の一部となっていましたが、終戦を機に三十八度線を境に北はソ連の支配下に置かれます。そこでは日本人の移動が禁止され、多くの苦難を味わいます。しかし、それを乗り越えて三十八度線を越えて日本に帰ってくる話が綴られています。

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「オウムと私」林郁夫 著

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オウムと私

 オウム真理教による地下鉄サリン事件の実行犯として起訴され、無期懲役刑を受けた林郁夫氏による本です。文庫本にもなっています。

 最近、アレーフに改称した旧オウム真理教に分裂騒ぎが起こっているというニュースを見ました。これによると、その一部はかなり原理的な考えを持っているとのこと。関連して、「「カルト」を問い直す―信教の自由というリスク」という本を読んだのですが、その本の中でこの「オウムと私」が紹介されていました。

 ニュースで見てきたオウム真理教の姿が内側から描かれています。サリン事件実行直前のことです。著者は、サリンが入った袋をスポーツ新聞で包むのに抵抗を感じ、行動を共にした新實智光氏がどこからか手に入れてきた「聖教新聞」と「赤旗」から「赤旗」を選び、代わりにこれを使用したそうです。このような具体的な記述は当事者でなければわかりません。

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「定刻発車―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?」三戸祐子 著 (新潮文庫)

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定刻発車―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか?

 「定刻発車」という本を読みました。

 日本の鉄道はどうして時間通りに発車して時間通りに到着するのでしょう。普段当然と思っている鉄道の定刻発車は諸外国ではそうではありません。ヨーロッパあたりでは15分までの遅れは定刻と記録されるそうです。日本特有の定刻についてその歴史や舞台裏に迫ったのがこの本です。

2001年に書かれた本ですので本文中ではSUICAもまだ未来のものとされています(「文庫版あとがき」では触れられていますが)。2005年の春に文庫化されましたが、その直前にJR西日本福知山線の脱線事故がありました。定刻発車を知る本として多くの人に読まれたのだと思います。

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「アーロン収容所」会田雄次(著)

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この「アーロン収容所」はロングセラーです。私は文庫本で読みました。

終戦後捕虜となった著者が帰国後しばらくたってからイギリス軍の収容所での生活を回想した本です。著者の会田雄次氏は帰国後、京都大学の教授をされた方ですが、イギリス人への憎しみに冠する記述には一部過激な表現もあってびっくりする部分もありました。

それでも、著者自身が「文庫版のためのあとがき」で、本書の内容に対して捕虜仲間から受けた「収容所生活を少し楽しげに書き過ぎた」という批判に対して、意図的にそうしたと記述しているよう、全体を通して非常に冷静に物事を観察していらっしゃいます。

この本の紹介で出される有名な一節があります。次の話ですが聞いたことのある方も多いのではないでしょうか

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富士山「発見」入門―知れば知るほど楽しい展望ガイド 田代博著 (知恵の森文庫)

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富士山「発見」入門―知れば知るほど楽しい展望ガイド

先日、「ザ・モールみずほ16から見た富士山」というのを書きましたが、どこからどんな富士山が見られるんだろうという好奇心から手にしたのがこの本です。

著者の田代さんは高校の先生です。交通事故に遭い、そのリハビリから山歩きを始めたそうです。といってもこの本は富士山登山の本ではありません。富士山を見て楽しむための本です。

じゃあ、本の題名に「入門」とあるように、富士山を見て楽しむ入門者向けの本かと思ったら、この本の題名のつけ方には若干偽りがあるんじゃないかと思うくらいにマニア受けしそうな内容でした。

これは良い意味で予想以上の内容がこの本の中にちりばめられているということです。写真も満載で、写真だけ見ていても癒されます。

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「写真版 東京大空襲の記録」 早乙女勝元 編著

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写真版 東京大空襲の記録」という本を読みました。東京大空襲とは昭和20年3月10日、日付が変わってまもない夜中、300機近い米軍爆撃機B29編隊による東京への焼夷弾の投下で10万人近い人が亡くなった大惨事です。

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絵本「あらしのよるに」木村裕一(きむらゆういち)作 あべ弘士(絵)

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あらしのよるに ちいさな絵童話 りとる

あちこちで見たい見たいと書きつつ見られていない映画「あらしのよるに」ですが、遅ればせながら原作の絵本を読みました。

あらしの夜に小屋に逃げ込んだヤギは、その後同じ小屋に逃げ込んでくるオオカミと暗闇の中で会話をします。ヤギは相手をヤギだと思い、オオカミは相手をオオカミだと思って会話をします。そして、あらしも止み二人は再会を約束して暗闇の中に姿を消します。再会時の合言葉は「あらしのよるに」。

実は、ここで終わっちゃうんですよ、この絵本。元々はここで完結するはずでしたが、要望が多くて続編ができたのがよくわかります。

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「硫黄島の星条旗」ジェイムズ・ブラッドリー/ロン・パワーズ 島田三蔵訳 文春文庫

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硫黄島の星条旗

私が以前書いた「硫黄島の星条旗」の写真にもある、このジョー・ローゼンソールが撮影しピューリッツァー賞も受賞した写真の中で、硫黄島の摺鉢山に星条旗を掲げようとしている6人の若者にスポットを当てた本です。作者であるジェイムズ・ブラッドリーはこの6名のうちの一人、衛生下士官だったジョン・ブラッドリーの子供です。ところが、彼の父親は生前、硫黄島のことを語ろうとはしなかったそうです。父の死後、遺品の中から彼が海軍殊勲賞をもらっていたことを知り、ジェイムズ・ブラッドリーは彼らのことを調べ始めたのでした。

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「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」梯久美子著 (新潮社)

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クリント・イーストウッドの硫黄島の映画」で述べたように硫黄島に関する本を読んでいますが、「「玉砕総指揮官」の絵手紙」に続いて「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」を読みました。

昨年の夏(2005年7月)に出たばかりの本です。まず最初に目が行ったのは、著者が1961年生まれの女性であるということです。60年代というくくりで言えば同世代になる方がなぜ今栗林中将、硫黄島なのだろうと考えてしまいました。

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「玉砕総指揮官」の絵手紙 (栗林忠道 著 吉田津由子 編 小学館文庫)


「玉砕総指揮官」の絵手紙

クリント・イーストウッドの硫黄島の映画」で触れた「「玉砕総指揮官」の絵手紙」をさっそく手に入れ読みました。

硫黄島守備隊総司令官に任じられ同島で命を落とした栗林忠道中将が、アメリカ留学中に長男太郎君へ宛てた手紙と硫黄島から次女たこちゃんへ宛てた手紙、また最後に家族に宛てた手紙が収録されています。

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「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」

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「男たちの大和」を読んで映画も見に行きました。原作者である辺見じゅん氏の本の中に気になっていたものがあったので、この機会に通勤読書させていただきました。「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」です。

現代の遺書というと自殺する前に書かれるものが多く悲観的なものが多いですが、戦時中に書かれたものは違います。自分の意思とは別に死地に赴かなければならないことが多く、残された者を想う気持ちが文脈からにじみ出てきます。誤解を恐れず言うならば非常に美しいとも言えると思います。これは著者の昭和の遺書シリーズを読むとわかります。

「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」でスポットが当てられる遺書は、戦後10年経ってソ連の俘虜収容所で書かれた遺書です。この遺書は残された者を想うだけでなく、日本の将来を考えたとても前向きな遺書でもあります。

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「石油技術者たちの太平洋戦争―戦争は石油に始まり石油に終わった」石井正紀著 (光人社NF文庫)

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石油技術者たちの太平洋戦争」という本を読みました。軍人ではなく、軍属や国家総動員法によって徴用された民間人などの視点から南方の石油確保のために戦った姿が描かれています。

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「ここまでわかったボケる人ボケない人」 フレディ松川著 (集英社文庫)

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ここまでわかったボケる人ボケない人

誰だって年をとった時にボケたくはありません。私もボケたくはありません。また、ボケは進行を止めることはできたとしても、現在の医療技術では元に戻すことはできません。

本書はそんな心理をくすぐるようなタイトルです。つい手にとってしまいましたが、実はそれより気になったのが著者でらっしゃる松川フレディさん。湘南長寿園病院の院長であり、テレビにもよく出てらっしゃるそうです。テレビに出ているというのでフレディというのは芸名なのかそれとも本名なのか、実はそれが一番気になってしまいました。

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「太平洋の生還者」上前淳一郎著 (文春文庫)

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太平洋の生還者

1977年の大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した作品です。といっても恥ずかしながら私にはこの賞がどういうものなのかよくわからないのですが、歴代の受賞者とその題名を見ると私好みであることは間違いなさそうです。

「太平洋の生還者」これは、先の戦争において戦時中にもかかわらずハワイの収容所で捕虜生活を送り、日本軍向けにばらまく投降ビラを作成した人たちの話です。「生きて虜囚の辱めを受けず」と教育されてきた大日本帝国軍人ですから、捕虜になるまでの話、捕虜になってからの話、また帰国してからの話のどれをとっても興味深い内容です。

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「電気はだいじょうぶか? 新・ニッポンエネルギー事情」プロジェクト2004 (小学館文庫

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電気はだいじょうぶか?―新・ニッポンエネルギー事情

普段は何も考えずに電気を使っています。東京電力のでんこちゃんがTV CMで「電気を大切にね」なんて言うのを聞くと(最近、見ないですね)、どうして東京電力は電気がたくさん売れれば儲かるのに儲からないようなメッセージを送るのだろうと考えてしまうのですが、考えるといってもそんなことくらいです。

ところが、電気は奥が深く最終的には国家の安全保障にも直結しているということがこの本では述べられています。「週間ポスト」の連載記事をまとめた本のようです。週刊誌というと軽いイメージで見てしまうのですが、中身はとても真面目です。

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「金正日の極秘軍事機密―北朝鮮軍将校の衝撃告発」林永宣(著), 池田菊敏(訳) 徳間文庫

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金正日の極秘軍事機密

脱北し韓国に亡命した元北朝鮮人民軍中尉による北朝鮮、特に朝鮮人民軍内部の記録です。著者は反体制ビラをまいたことで国家保衛部から狙われ、中国経由で「祖国」からの脱出をしました。軍内部では小隊長を務めていただけに記述内容なとてもリアルです。

最近ではテレビなどでも放送しているので有名になりましたが、北朝鮮には出身成分という身分階級があります。過去3代までさかのぼって決まります。著者の場合、お父さんが韓国出身者であったがために敵対階層に位置づけられ、子供の頃は山奥の山村に移住させられたりもしました。その著者が人民軍の中尉にまでなれたのは本人が優秀であったのは間違いありませんが、そのほかに賄賂も重要なのだそうです。人を動かすためには賄賂が必要という社会なんだそうです。ちなみに、「地上の楽園」と宣伝され日本から北朝鮮に帰った在日朝鮮人の方々も出身成分上は敵対階層に位置します。悲惨な生活を送っていることは想像に難くありません。

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「清潔はビョーキだ」藤田紘一郎著

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清潔はビョーキだ

先日読んだ「笑うカイチュウ」の著者の本です。予告どおりさっそく2冊目となりました。1999年の本です。著者が朝日新聞に連載していた記事「清潔ニッポン健康学」をベースに、それに対する補講の記述を加えた本となっています。

「笑うカイチュウ」の時のような思わずニヤニヤしてしまう記述は少し影を潜めています。どちらかというとマジメに現在の日本人への警告を発している感じです。

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「TOKYO犯罪公司」森田靖郎著 (講談社文庫)

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Tokyo犯罪公司
Tokyo犯罪公司

まるで小説を読んでいるようでした。

世の中を震撼させた日本における中国人による凶悪犯罪、また酒田短期大学における中国人留学生集団失踪事件など、私の記憶にも残っている数々の事件が裏でひとつにつながっていきます。緻密な調査に基づいてこれが解明されていく様は読んでいて不気味です。

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「笑うカイチュウ 寄生虫博士奮闘記」藤田紘一郎 著 (講談社文庫)

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笑うカイチュウ

前から読もうと思っていて読まずにいた本でしたが、ついに読みました。内容がおもしろく読みやすいので、さあーっと読み終わってしまいました。寄生虫博士と呼ばれる著者による寄生虫にまつわるお話です。

小学生の頃に、庭で飼っていた犬がウンコと一緒に真っ白くて細長いぬるっとしたものを体外に排出したのを見たことがあります。何かの回虫なのでしょうが、あの透き通るような真っ白な物体はかなり印象的でした。こんなに大きな虫が体の中にいると考えただけでぞっとしましたが、怖いもの見たさでじっくり観察した記憶があります。普段見られないだけに、不思議な魅力を感じました。

下肥が使われなくなり、日本での寄生虫感染は減少の一途をたどりました。著者のような寄生虫学者の活躍の場も減ってきてはいますが、実際にはまたここにきて寄生虫感染が増えてきているそうです。

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「寄生虫博士の中国トイレ旅行記」

集英社文庫「寄生虫博士の中国トイレ旅行記」(鈴木了司著)を読みました。元々、寄生虫の専門家であった著者は寄生虫との関連からトイレに興味をいだくようになりました。本書ではその著者が家族計画の一環で中国を訪問した時に訪れた数々のトイレが紹介されています。

中国のトイレというと「ニーハオトイレ」という言葉があるように、ドア無し壁無しのトイレが有名です。そんな話を知っていただけに、本の題名だけで興味をそそられてしまいました。ただ、著者が本書中でも言及されているように、中国のトイレは日々変わっているようなので、本書中のトイレが今もそのままであるかどうかはわかりません。

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